「三井造船が負担金―ダイオキシン対策に/大阪・能勢町公害調停」



〜朝日新聞1999/03/02朝刊〜

 大阪府能勢町のごみ焼却施設「豊能郡美化センター」のダイオキシン汚染をめぐる公害調停で、焼却施設を建設した三井造船(本社・東京)は1日、ダイオキシン対策に関する費用の一部を負担すると表明した。施設の解体処理には約15億5000万円かかり、健康調査や汚染土撤去費などを含めると少なくとも19億円近い経費がかかると試算されている。三井造船は負担額は明らかにしなかったが、昨年4月に高濃度汚染が表面化して以降、初めて「金銭的協力」を明言した。

 公害調停では、住民が組合やメーカーなどに汚染調査や被害補償を求めている。この日、大阪市内で開かれた9回目の調停で、三井造船は上申書に費用の一部負担を盛り込んだ。

 調停後、三井造船側は「いつまでも放置できない問題だと考えた」と述べた。何の費用を負担するかや、額については「まだ検討している段階」と述べるにとどまった。

 これに対し、「豊能郡ダイオキシン公害調停をすすめる会」の松尾信子事務局長は「一歩前進だと思う。それに比べ、行政側の対応が遅れており、前向きの姿勢が感じられない」と話した。

 記者会見した調停委員会の熊谷尚之委員長は、三井造船側の費用負担について「具体的にはこれからのことだが、早期解決のためには行政の予算措置だけですべてをまかなうわけにはいかない」と話し、資金協力を求めていく考えを示した。さらに「10月ごろには調停の成立をめざしたい」と話した。

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