新ごみ焼却施設が本格稼働−糸満市・豊見城村



〜〜大気汚染防止に配慮〜〜

 糸満市・豊見城村清掃施設組合が糸満市束里の里東原、金武原に建設を進めていたごみ焼却、粗大ごみ処理施設の火入れ式が3日行われ、同施設の新型炉が試験稼働を始めた。
 大気汚染防止や臭気防止、騒音振動防止の各対策が施された最新の公害防止設備を導入した新型炉で、リサイクルの点からごみ選別装置も整備されている。4月1日から本格稼働する。
 総工費約135億円のごみ焼却施設は、焼却能力が1日200トンで、全連続燃焼式の燃焼炉が2炉設置されている。粗大ごみ施設は破砕能力1日(5時間)30トン。施設の敷地面積は約22,141平方メートル。工場棟は約4,996平方メートル、管理棟は634平方メートルとなっている。プラント本体、建物工事は三菱重工業が行った。
 新型炉は、糸満市、豊見城村の人口急増、住民生活の都市型化によるごみ発生量の増大に対応し、1966年7月から建設が進められてきた。試運転は、乾燥炉が9日まで。9日からごみの受け入れが開始される。ごみ焼却開始は16日から予定されている。新型炉の完成により、豊見城村では今月からごみの分別収集もスタートしている。
 新型炉は、ごみを燃やした際に発生するばいじん、有害ガスを消石灰と特殊反応助剤の吹きこみでろ過集じん装置で除却する大気汚染防止設備、ごみピットから発生する臭気を防止する対策などが施されており、これらは中央制御システムで集中管理されている。
 この日の火入れ式には、同施設組合の管理者、上原博糸満市長、嘉数成勇村長をはじめ関係者多数が出席して、新型炉の稼働を祝った。


〜琉球新報1998/02/08朝刊〜

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